去る2015年7月28日、7月20日までに集約されました5410筆の署名を、東京電力株式会社、原子力規制委員会、日本国政府に、提出いたしました。
世界53か国からのご協力をいただきました。心からお礼申し上げます。
たくさん寄せられましたメッセージから、Nuclear Information and Resource Service代表のマイケル・マリオットさんのメッセージを読ませていただきました。
「大平洋は、世界すべてにとって、取替不能な資源です。
命そのものに欠かせません。
この海に故意に放射能で汚染された水を放出することは、地球に住む全ての命に対する言葉にも出来ない侮辱です。
進行中の福島第一原子力発事故からの、この貴重な海、全ての人々の海への放射能汚染は止めなければなりません。
日本とその原子力規制委員会は放射能汚染水の全ての意図的な放出を停止するために、直ちに措置を取るべきであり、この大いなる海の更なる汚染を防止する為の必要な全ての措置をとらなければなりません。
Nuclear Information and Resource Service 代表 マイケル・マリオット」
署名提出とともに、東電・政府交渉をおこないました。
この交渉で、改めて汚染水対策の問題性が浮き彫りになりました。
◆港湾内外の海水モニタリングの数値が上昇。港湾外北東1キロ地点で、全ベータ検出。
東電「原因はわからないが、問題ない」。規制庁「変動の範囲内」。
これまで不検出だった、港湾外北東1キロの観測点で、2015年7月初めて、全ベータが検出されていますが、これについて原因はわかっていないとの回答。核種分析をすればよいとの指摘を市民から受けますが、実施するという回答はありませんでした。東京電力も原子力規制庁も、原因究明を怠ったまま「問題ない」の回答を繰り返しています。
◆港湾内に入った大量の放射性物質はどこへ?もちろん外洋へ。
「港湾の中で検出されている放射性物質はいったいどこに行っているのか?」との質問に対して、港湾内の海水が入れ替わるときにある程度外へ出ているが、十分濃度が低い状態で出ているので問題はない、との回答。
◆地下水バイパス揚水井ポンプ停止の原因は鉄酸化細菌。
ポンプ停止の原因は「鉄酸化細菌」で、順次止めて清掃を行い、計画的な点検を行っているとの回答。サブドレインのポンプについても同様の問題が起こるかどうかは不明。
◆地下水バイパス揚水井のトリチウム汚染の原因究明はされないまま、ただ監視。
揚水井E10で高いトリチウムが検出されています。隣のE9では、全ベータが検出。まったく隣同士でまったく異なる汚染状況です。この汚染がどこからきているのか、逆探査が必要であるとの市民からの指摘がありましたが、引き続き傾向を監視するというだけで、このような必要な調査を実施するとの回答はありませんでした。
◆サブドレン計画は、事故前のトリチウム放出実績の10倍以上! 公聴会の開催を!!
東京電力は、サブドレン計画で放出するトリチウム汚染水について「地下水ドレイン分=2000ベクレル/リットル×70トン、サブドレイン分=900ベクレル/リットル×500トン、合計で1日当たり5.9億ベクレルのトリチウムを海へ放出する見込みであることを認めました。これは、1年間にすると2000億ベクレル超にもなり、福島第1原発の事故前のトリチウム放出実績の10倍近くになります。
薄めて流すから大丈夫、というのが東電と規制庁の説明ですが、放出されるトリチウムの総量を漁業者や市民にしっかりと説明するべきです。
エネ庁からは、公聴会開催について正式に要望があれば、検討します、との前向き回答がありました。このような重要な問題については、公聴会が開かれる必要があります。公聴会開催を要望していきたいと思います。
事前集会と東電・政府交渉の模様は、下記の2か所で観ることができます。
2015.7.28 ストップ汚染水 国際署名提出・院内集会と政府東電交渉 https://youtu.be/t0BmqTag7ro
20150728 UPLAN【事前集会・署名提出と政府東電交渉】ストップ汚染水 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=H8i7fKUPtvA
なお、広島にピカが落とされて70年目の今日8月6日、福島原発事故後再開第22回目の東京電力交渉があります。
7月31日の東京第五検察審査会の、東京電力旧経営陣、勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、
武黒一郎元副社長に対する、強制起訴議決の公表をうけて、あらためて福島原発事故の責任を明らかにするよう求めるとともに、被曝労働者の待遇改善を求める要請書を提出します。
ブログに、福島第一原発・廃炉収束・被曝労働— 第21回の東電交渉記録を掲載。
http://skazuyoshi.exblog.jp/23487084/
ストップ汚染水!国際署名、第3次集約は2015年9月末日です。
引き続き、ご協力をよろしくお願いいたします!
署名はこちらから!
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